マンモは辛い? いやいや乳がん治療はもっと辛いです!
みなさん、日々、何かと忙しいですよね。
検診を受けた方がいいのはわかってても、「マンモ痛いのも嫌だし、今しこりがあるわけでもないし…いつか時間できたら行こかな」と思ってるうちに今年は受けずじまい、「あれ?前に検診受けたの何年前やったか覚えてないほど、受けてない」というのはよくある状況だと思います。
今日の結論からお伝えすると、進行した乳がんの治療は本当につらいので、乳がん検診をきちんと受けて早期発見に努めましょう!
現在の乳がん検診受診率は、アメリカが80%程度に対し、日本は50%を下回ってます。
乳がんの治療は進歩して、効果的な薬剤がたくさんあり治療法も確立され、ステージⅠやⅡの5年生存率は95~98%と良好な成績がですが、これは楽な治療でこの結果というわけではないのです。患者さんが辛い治療をがんばった成果なのです。また、5年を超えてから再発する場合もあります。
乳がんの治療は進行具合(ステージ)やタイプによって異なり、一般的には進行するほど、治療期間が長くなったり辛い治療が増え、再発リスクも上がります。
乳がんの治療法は手術、薬、放射線治療などがありますが、実際の薬の治療は辛いことがたくさんあります。抗がん剤の副作用での脱毛、手足のしびれ、倦怠感、嘔気、色素沈着、爪の変化、ホルモン療法の関節痛や更年期障害、おりもの増加、膣の乾燥、分子標的治療薬による下痢、嘔気、心機能低下など、挙げればきりがありません。マンモグラフィの圧迫の痛みと比較にならない辛さです。
いつか自分も乳がんになるかもしれません。
完全な予防は難しいです。
ですが、できるだけ早期発見、早期治療開始につなげて、出来る限り、辛くて長い治療を受けなくても済むようにしたいと思いませんか。
もちろん、乳がんのタイプによってはステージ1でも抗がん剤や分子標的治療薬をすることもあります。
また、マンモグラフィがすべての乳がんを100%検出できるわけではありません。
しかし乳がん死亡率を減少させることが証明された唯一の検査になりますので、まずは早期発見に向けて乳がん検診を受けましょう。
次に、検診を受けてない人の理由を考えていきましょう。
①マンモが痛いのが嫌
痛い検査は避けたいし、まだ受けたことなくても噂で痛いと聞いて、検診を避けてしまうこともあるかもしれません。
市の検診の場合、40歳以上49歳以下が2方向、50歳以上は1方向の撮影です。
2方向撮影とは、片方の乳房ごとに2回、方向を変えて圧迫して撮影します。圧迫時間は片方乳房1方向につき10秒程度です。
2方向撮影だと、左右乳房の圧迫時間はトータル40秒弱になります。
痛みの感じ方は人それぞれなので、生理前に痛みを強く感じる方は、生理後に受診をずらしましょう。
*マンモ撮影でしっかり乳房を圧迫しないといけない理由は→https://kaori-breast.com/blog/%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%83%a2%e3%82%b0%e3%83%a9%e3%83%95%e3%82%a3%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%aa%e3%82%93%e3%81%a7%e7%97%9b%e3%81%84%e3%81%ae%ef%bc%9f
②忙しくて検診に行く時間がない
自分の大事な未来のためには、2年の間で検診にかける数時間、これはとても有意義な時間と思います。頑張って作ってください!
当院はWEB予約ができます。
③今、もし乳がんと診断されても怖いし、忙しくて入院とか治療に時間をかけられない
将来、進行した乳がんがわかったときは、もっと長くて辛い治療をするかもしれない状況になります。
あの時、検診を受けておけばよかったと後悔したくないですよね。
④今、乳房に関して困った症状がないから必要性が感じられない
だからこそ、自分で気づけない乳がんが無いかをチェックするために検診が必要です。
しこりとしては触れない乳がんもあるんです。
⑤ついつい忘れてしまう
忘れずに定期的に検診に来られている方が実践されている内容を参考にしてください。
1)毎回受診月を決めている
自分の誕生日の月や、年始の1月、年度初めの4月など、ご自身で覚えやすい月を選ばれてました。
2)友達とグループでの受診
しっかり者の方が毎回仕切って検診日時を決め、グループで受診し、検診後にみんなでカフェやランチに行くらしいです。
⑥お金がかかる
堺市の乳がん検診は無料で以下の方が対象です。
堺市在住
40歳以上の女性
検診受診時が偶数年齢
*今回検診受診時が奇数年齢でも、去年検診を受診してない方は保健センター発行の受診表を持参していただけたら受診できます。
⑦検診を信用できない
マンモグラフィは乳がん死亡率を減少することが科学的に証明された検査ではありますが、マンモグラフィではわからない症例も実際あります。
そもそも100%正確に乳がんを検出する検査法はないので、マンモグラフィだけでなく、ブレストアウェアネスの概念が重要です。
検診でマンモグラフィを受けることから始めましょう。
現在、当院で4月から乳がん検診を開始する準備をしています。受付開始ができ次第、HPでお知らせします!
すべての女性にブレストアウェアネスを実践していただきたいです。